- Top
>
九相図観想
contemplation of Nine stages of decay
九相図観想
九相詩序
【第一相】脹相
これらの死屍は、顔色が黒ずみ、身体が硬直して手足が花を散らしたようにあちこちを向く、膨脹した身体が風をはらんでふくらんだ革袋のようである。九つの孔からは、汚物が流れ溢れ、はなはだ穢れ醜悪である。行者は自らおもう、我が身もこれと同じであるし、未だ愛着を断ち切ることのできない愛人もまた、これと同じである。この相を見れば、心が少々定まり徐々に落ち着くのである。
【第二相】壊相
またたく間に、この膨張した屍は、風に吹かれ日に曝されて、皮や肉が破れ壊れ、身体が坼裂して形や色が変わってしまい、識別不可能となる。これを、壊相と名づける。
【第三相】血塗相
坼裂したところから血が溢れ出る。あちこちに飛び散り溜り、所々を斑に染める、溢れて地面に染み込み悪臭が漂う、これを血塗相とする。
【第四相】膿爛相
膿爛し流れ潰える死体を見る。肉が溶けて流れ、火をつけた蝋燭のようである。これを膿爛相と名づける。
【第五相】青瘀相
残りの皮やあまった肉が風や日に乾き炙られ、臭く腐敗し黒ずむのを見る。半ば青く半ば傷んで、痩せて皮がたるんでいる、これを青瘀相とする。
【第六相】噉相
この屍が狐、狼、鳶、鷲に噉相されるのを見る、肉片を奪い争い、引き裂いて散り散りになる、これを噉相とする。
【第七相】散相
頭と手が異なるところにあるのを見る。五臓が散らばってもはや収斂しない。これを散相とする。
【第八相】骨相
二種の骨があるのを見る。一つは濃膏を帯び、一つは純白で清浄である。ある時は一具の骨で、またある時は散乱している。