絵巻物は日本史のただなかで生まれました。年号や天皇、政治の動きと並べて、いつ・なぜ描かれたのかを見比べることができます。
貴族の文化が花開き、絵巻物が生まれた時代
宮廷で愛された物語文学が、絵巻物として美しく描かれます。国風文化の集大成です。
866年の宮廷の政変を題材に、迫真の筆致で物語る「絵語り」の傑作です。
宮中の雅やかな行事を、儀式の記録として絵巻に残します。院政期の文化の華やかさを伝えます。
武士の世が始まり、仏教が民衆に広がった時代
貴族の日記文学や、出家した歌人・西行の物語が、絵巻として後世に伝えられます。
1274・1281の元寇。危機を乗り越えた記憶を、朝廷が記録の絵詞として残します。
禅や水墨画が栄え、戦乱の記憶も絵巻に残った時代
後三年の役(1083〜87)の記憶が、合戦絵巻として描き直され、戦乱の時代に語り継がれます。
戦乱の世にあって、武士たちの仏教への帰依を描く絵巻が作られます。
桃山文化の華やかさが、書と絵が融合した工芸的な絵巻を生んだ時代
本阿弥光悦の書と俵屋宗達の下絵が融合し、桃山から江戸へつづく工芸美を絵巻で表現します。
町人の文化が花開き、記録や信仰が絵巻に描かれた時代
火消しや祭礼、婚礼など、江戸の町の活気が絵巻に記録されます。
1855年の大地震の被害を記録した絵巻が作られ、江戸の災害の記憶を伝えます。
西洋の影響を受けながらも、伝統の絵巻が描き継がれた時代
東海道や修羅道など、浮世絵のテーマが絵巻として描き継がれます。
※ 成立年代は諸説ある場合があります。出典は「絵巻関連年表」および歴史事典類。解説の正確性については利用規約をご参照ください。
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